ミクロアース物語1.02の文章について

 マスターピースとは、ミクロマンの宇宙船マザー・コスモスに積まれていたマザー・コンピューターの名称のようです。商品に付属のカタログにはいくら探しても載っていません。ミクロライダーやミクロロボットXの活躍とともに、児童誌の広告とMFC新聞に出てきます。名前のついたコンピューターとしては、翌年になって登場するミクロム2000の方がよく知られているかもしれません。性能はミクロム2000の方が上である可能性が高いですが、マスターピースの方は、「己の身を守るために」という擬人的な表現から察するに、意思を持つ人工知能であることが窺われます。独自にミクロロボットXへの指令を出せることから見ると、ミクロマンと同程度の方針決定力まで与えられていた、非常に重要な存在だったことがわかります。


『ミクロマン・ファン・クラブ新聞』Vol.7 昭和57年
 B5版。最後に発行されたMFC新聞で、前号の星間帝王編からいきなりニューミクロマンの紹介に変わっている。発行日は記されていないが、季刊の発行ペースから推測して昭和57年3月頃と思われる。
 アクロ人類との戦争からミクロロボットXまでのストーリーが紹介されており、ミクロアース物語1.02の骨格を成す文章を引用した。ミクロロボットXストーリーというコーナーも別に設けられているが、初めの文章と重複する内容であった。

『テレビマガジン』昭和57年1月号
 ミクロマン中央基地という名称が出てくる。同月の他誌は見開き2ページに広告を載せており、もう少し詳しく描かれているが、MFC新聞やテレビマガジンの記事を集めたものには及ばない。

『テレビマガジン』昭和57年2月号
 ミクロロボットXの活躍について、MFC新聞を簡略化した内容が書かれている。広告という性格からか、一部激情的な言い回しになっており、その辺りをミクロアース物語1.02に取り入れた。

『ミクロライダー組立説明図』 昭和57年
 ニットーのプラモデルミクロライダーの組立説明書である。B5版4ページからなる。ミクロアース物語1.02に引用した部分のうち、「地上を走行する場合は高速オートバイライダーマシンとなる。そのスピードは驚異的であり地球人ではとても乗りこなすことはできない。タンデム(2人乗り)ができるようにウイングサイドカーに変化することができる。戦えミクロライダー。」という部分が他の資料にはない。
 ニットーのプラモデルミクロマンシリーズは、可動部分が本家タカラのものより多い場合もあるなど、評価すべき点も多いが、スケールがまちまちであるため、ミクロマンが乗せられなかったり、5mmジョイントが使えなかったりしたことが不評であった。しかし最後に発売されたこのミクロライダーだけは1/1スケールであり、ミクロマンを乗せて遊ぶこともできて、かなり出来のよいプラモデルであった。

『宇宙からやってきた小さな巨人…ミクロマン』 昭和56年
 試作検討用写真やイラストも用いて、ミクロロボットXやミクロライダーのストーリーを簡単に紹介している。ミクロロボットXのポジトロン大脳、ミクロライダーの異次元レーダーやミクロビームの記述がある。

『プラモデル ミクロマン』 昭和57年
 ニットーのミクロマンプラモデルシリーズに付属のカタログ。折り畳んだサイズはA6版。ストーリーについてあまり重要なことは載っていない。使われている写真はニットーのプラモデルではなく、全てタカラから発売された本物の方である。タカラのカタログには試作品写真が使われていることが多いため、タカラから発売された製品の正確な情報を知るための資料としても価値がある。


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