1977.1

移動基地は、強大になったアクロイヤーから地球を守るための攻撃型移動要塞である。この基地の特長は、すべてのパーツがユニット化されており、目的、状況にあわせたボディーに飛行しながらも、すぐ合体できるのだ。

非常事態が発生したときも、あわてる必要はない。パイロットは基地上部のシートにすぐさま送りこまれ、シートごと前方のコクピットに搭乗できるからだ。すべて自動化されているため、緊急時にこそ威力を発揮する。

パーツのユニット化も緊急時に威力を発揮する。ここには登場しないが、戦闘の目的や状況によりフロント部を切りはなすことができる。これに各パーツが自動的にドッキングし、戦闘機になるのだ。ほんの一例である。


1977.2

ミクロマンの誕生の秘密はナゾにつつまれている。イースター島にあるモアイ(巨石人像)やエジプトのピラミッドなど、古代遺跡は人力でつくられたと考えられないので、もしかしたらミクロマンのしわざかもしれない。
古代についての研究が進むにつれて、事はそれほど単純ではないことはわかってきている。イースター島もかつては今よりずっと大勢の島民が豊かに暮らしていたらしく、力を合わせればモアイの建造は決して不可能ではない。エジプトでも、いきなり三大ピラミッドのような立派なものが造られたのではなく、着実な技術の積み重ねの歴史があったのは間違いない。それにしても、実利をこえたその威容や、建造の真の目的など、未解明の神秘は尽きることがない。

おどろくべきことに、コロンビア共和国の首都ボゴダの近くで、3000年もの昔につくられたジェット機の模型が発見された。その模型は現在のF−102ジェット戦闘機そっくりだ。これもミクロマンと関係があるのだろうか?
このオーパーツは、アースジェッターのモデルになった。いや、アースジェッターをモデルにしてこの工芸品が作られたと見なすべきか。

日本にもナゾの遺跡は数多くある。熊本県不知火町にある、3000年以上も前のものといわれる桂原古墳から、宇宙ロケットの壁画が発見されている。これは、ミクロマンのスーパージェットとそっくりなロケットだ。
かづわらこふんと読む。船やイルカなど、八代海で暮らす古代人の生活を描いた線画があるが、見学はできない。


1977.3

タイタンの生まれ故郷は土星の衛星のタイタン星だ。「そこには、まだ数多くのわれわれの仲間がねむっている。」というタイタンの言葉をもとに、スパイマジシャンとタイタンは移動基地に乗ってタイタン星へむかった。

タイタン星にいたスパイマジシャンたちは、調査を開始し、ガラスの谷地点で生命反応をキャッチした。スペクトル光線をあて、よみがえったものは、極度にロボット化したタイタンとスポーツカーのような車であった。

スパイマジシャンは、彼らをタイタンコマンドと名づけ、車をジムカとよぶことにした。そしてアクロイヤーや世界各地のナゾの遺跡の秘密をときあかすため協力してもらうことになり、地球へつれてきたのだ。


1977.4

スパイマジシャンたちの調査により、アクロイヤーは古代遺跡近くに多く出現することがわかった。アクロイヤーの超能力と古代遺跡の関係をつかむために、スパイマジシャンたちは、世界各国へとんでいった。

タイタン星よりやってきたタイタンコマンドたちは、すっかり地球の生活にとけこみ、もっかジムカ(タイタンコマンドの乗る車)との合体訓練に忙しい。現在地球では4人のタイタンコマンドたちが活躍している。
4人のタイタンコマンドとは、1号ジュピタス、ポセイダーと、2号タイロス、ハーキュリーのことである。冒険王の広告や漫画では、3号や4号はまだ紹介されていない。

タイタンコマンドたちは、ジムカとの合体により超能力を発揮する。出力は2000馬力で、最大速度は光速を超えワープ機能を装備している。ジムカにはほかのタイタンも乗れるが、超能力を発揮することはできない。


1977.5

何千年も昔、すでにミクロマンコマンドたちは、ミクロアースより、地球にやってきていた。当時活躍していたミクロマンコマンドたちは、なにかの異変で、ねむりつづけていたのだ。当時、彼らは人間と同じ身長だったらしい。
どういう異変が起こったというのだろう。ミクロマンコマンド本人から聞いてもわからないのだろうか。

スパイマジシャンたちは、ミクロマンコマンドの進言にもとづき、エジプトやインカなど、ほかのナゾの遺跡からも、ぞくぞくと仲間をよみがえらせた。そして、タイタンコマンドとともに、コマンド部隊を結成したのだ。

よみがえった時に発生するガス体を分析した結果、未知の元素からなりたっていることがわかった。スパイマジシャンたちは、αH7と名づけ、アクロイヤーが巨大化できるのは、この元素と関係あるのではないかとにらんだ。
この文は元々縦書きなので、下つき文字を使って本来はαHと表記すべきところを、正しく活字にするのは難しかったようだ。


1977.6

アクロイヤーは、未知の元素αH7を利用できる。ミクロマンとちがって巨大化するのも、サイボーグ化してアクロイヤーの体が、αH7でおおわれているためだ。ミクロマンたちも、いまαH7の謎をとくために必死だ。
片貝博士の報告によれば、アクロイヤーの細胞はαHで覆われているというより、細胞とαHとが結びついているという。

アクロイヤーはαH7を利用して、みずからの体を乗り物と合体させ、さらに巨大なアクロイヤーとなることに成功した。2体のアクロイヤーと2機の乗り物と合体するのである。残念だが、いまのミクロマンでははがたたない。

ミクロマンたちは、わずかながらαH7の謎をときあかしつつある。そして4機のコマンドカーを設計した。レーシングバギー、タイレルマシン、アースジェッター、ツインレーサーの4機だ。あとひといきで完成する。


1977.7

ミクロマンコマンドたちは、中央情報局(ロードステーション)に着くと、すぐにαH7の謎をとくために4台のコマンドカーを設計した。地球の自動車の良い所を積極的にとりいれた、地球専用のスーパーマシンだ。

コマンドカーの一つ、タイレルマシンは、有名なあのフォードタイレルの高速安定性能を利用したマシンだ。情報収集、攻撃など、日常の活動やおこりうる状況にすばやく対応できるようにボディーを変化させることができる。

ジャイアントアクロイヤーの急所は両腕だ。なぜなら2体のアクロイヤー、アクロイドTa(テーエー)とアームロイドSh(エスエッチ)が、それぞれの乗り物であるアクロカノンとアクロジェットと合体し、ジャイアントアクロイヤーの両腕になるからだ。
「アクロイド」「アームロイド」という2通りの呼び方がなされているが、両腕になる2体の正体についてMCIAの見解が混乱していたことが伺える。これが新種のアクロイヤーなのか、それともアンドロイドなのかは、すぐには判断できなかったことだろう。2体が急所だという推測にも根拠はない。最終的な名称は、左腕になり、熱波ガンを発射するのがアームロイドTa(タックス)、右腕になり、冷波ガンを発射するのがアームロイドSh(シューター)である。



1977.8

アースジェッターは、イースター島で生まれたミクロマンコマンドと、エジプトで生まれたミクロマンコマンドが協力して設計した高性能ジェット機だ。彼らが以前活躍していたころの古代文明の技術が結集されている。

アースジェッターは、地上からはもちろん、移動基地から飛びたつことも可能だ。水素エンジンを搭載しているため、最高速度…マッハ1.5、最大出力2800馬力の性能をほこる。ターボファンにより、垂直に上昇できる

アースジェッターは、アクロイヤーの攻撃から地球を守るために作られている。そのため飛行形態も垂直上昇から宇宙空間まで、はば広い。武器も従来の波動ミサイルのほかに、物体をきざむレーザースクライパーを装備している。


1977.9

ミクロマンコマンドたちが、コマンドカーを開発し、古代遺跡のナゾをとくため、世界各地へ調査にでかけていることは、だれもがしっていることだが、一方のタイタンコマンドたちは、いったいどうしているのだろうか?

タイタンコマンドたちは、みずからの能力を開発するために、〈ダッシュレール〉という、ものすごいトレーニングコースを建設した。そして、アクロイヤー軍団の、ふいの攻撃にそなえ、ミクロマンは不可能な訓練を開始した。

ミクロマンは、一部サイボーグ化されているとはいえ、生物だ。もし、〈ダッシュレール〉でタイタンコマンドのような訓練をすれば、体はペチャンコにつぶれてしまうだろう。細胞が鉄分子からなるタイタンだから可能なのだ。


1977.10

サーベイヤー1は、ミクロマンの科学を、そして技術を凝縮した、新しいタイプの万能車だ。戦闘用としての機能のほかに、移動基地ではできなかった建設作業も可能だ。密材など、障害物を除去しながらの走行もできる。

サーベイヤーのメカは組み合わせが無限で、その場に応じたメカを作りだせる。メカニックベースにサイクロクレーンを組み合わせれば、5千トンの重量の物体を動かすことができるし、キャタピラカーとの組み合わせも可能だ。

ブリッドカーは、自動追尾システムにより、標的を確実に追跡破壊できるブリッド砲を、フロントベースと組み合わせたものだ。グラビティーウイングという重力制御装置を組んであるため、空もとべるのだ。


1977.11

アクロイヤーの兵器開発能力はいちじるしく進歩している。ジャイアントアクロイヤーの成功に自信を深めたアクロイヤーたちは、重戦車の機能を、ロボットが操作する第2のロボット、メカアクロイヤーを完成させた。

一方、ミクロマンたちは、スパイマジシャンの協力を得て、メカアクロイヤーの情報をキャッチして、むかえうつために、ロボットマンの10倍ものパワーをもつ巨大なキャタピラ式合体ロボ、ロボットマシンZの製造に着手した。
ロボットマシンZ → ロボットマシーンZ。


1977.12

今回から登場している女性のミクロマンは、ニューヨークの自由の女神の中からよみがえった。かつてミクロアースに住んでいたころには、地球の人類と同じく、男性と女性がいたが、地球にきてからは初めてのできごとだ。

強力なメカアクロイヤーに、さすがのサーベイヤー1も破壊されてしまった。しかし恐れることはない。ミクロマンたちは、さらに強力なサーベイヤー2、そして宇宙空間にも飛びたてるサーベイヤー基地の完成を急いでいる。


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