ミクロアース物語 0.16

ミクロフードマン

 高度文明の星《ミクロアース》は、謎の大爆発を起し銀河系から消滅した。しかし、ここの危機から逃れたミクロ星人たちがいた。彼らは爆発前に惑星調査にいった科学者たちで、ミクロアースに向かう途中で、この大爆発をキャッチしたのである。彼らの帰るべき星はもうない…。こうして数100人のミクロ星人を乗せた宇宙船《ノア》は暗黒の大宇宙へと放浪の旅に出発した。彼らは何年いや何千年も、さまよい続けるかもしれない。
 そんなある日、ミクロアース爆発時に採集した、謎のガス体αHにより、動物を縮小する実験に成功したのである。そこで彼らは、食料や空気不足を解決するため、自らの体を20分の1に縮小することにした。また宇宙生活に適応し宇宙空間で自由に活動できる、生命維持機能を持ったフードが開発されたのである。
 彼らはこれを機会に、自分たちを《フードマン》と呼んだ。
 フードマンは、宇宙船ノアの大改造を計画した。宇宙船内で生き続けてゆくため、巨大な都市宇宙船へと改造していった。

 フードマンが長い宇宙生活を生き抜くため、フードの開発と共に、宇宙空間で活動できる高性能マシーンが必要であった。そこで開発されたのが、キットマシーンで、あらゆる目的に対応できるパターンが完成した。キットマシーンは母船ノアの指令により、その目的にあわせ、選択、組み立てられる超性能メカだ。組み立てられたキットマシーンは未知の星の探索や、宇宙空間の調査、宇宙の敵との戦いに活躍するのである。

 

 

 

 

 

 気の遠くなるような時間が経ち、フードマンの文化は驚くほど進歩した。都市宇宙船ノアは、ミクロアースから程近い銀河系中心部を訪れたことがあった。そこは巨大な質量が集中する重力の巣である。激しく歪んだ時空の中でフードマンたちが次々と不思議な現象に出会っている間、周囲では相対論効果により信じられないくらいの長い時間が経過していたのである。

 ある時フードマンたちは、銀河系の辺縁に位置する球状星団M13を訪れ、星の墓場を発見した。そこにはαHが異常な濃度で広がっていたのだ。αHは生物を進化させ、星を成長させるが、濃くなりすぎると加速度的に進化して、ついには死の星となってしまう…αHのかたまりはとてつもなく大きかった。そしてαHは太陽系に向かって確実に広がっていったのである。

 1974年、アメリカのカール・セーガン博士らにより、アレシボ天文台からM13に向けてメッセージが送られた。それは繰り返し、様々な周波数で発信された。太陽系の構成や、人間、DNAのことなどを示したこの電波が届くのは2万3500年後の遥かな未来である。しかしそれより早く、子どもたちの平和を願うテレパシーをフードマンは感じていたのである。


 彼らはαHの危機から宇宙人類を守るため、惑星を転々としながら、太陽系へと向った。やがて太陽系へやってきたフードマンは火星と木星の間にあるアステロイドベルト(小惑星群)のひとつの小惑星に基地を建設し、太陽系でのαHの調査を始めたのである。
 αHを調査するうちに、地球を発見したフードマンは、地球へおり立ち、自分たちの祖先にあたるミクロマンとともにミクロマンとともに、αHから地球を守るために戦うことになったのである。
 宇宙には不思議な現象や未知の謎が無数にある。また私たちの住む地球上にも多くの謎がある。フードマンはαHの研究者として、それらのひとつひとつを解決してくれるに違いない……

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解説

背景:球状星団M13



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大水晶体 コスモサタン


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